キュレェです。
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はじめに
筑波大学 情報学群 知識情報・図書館学類の 2026 年度入学試験を受験しました。
この記事は klis Advent Calendar 2025 の 1 日目に publish されたので、後出しで入れてみました。すみません。
現在klisな人、かつてklisだった人、これからklisになる人たちで記事を書きましょう。
資格はあると思います。
受験までにやること
黒染め
髪の毛は流石に黒くしましたが、ボサボサのウルフカットで受験に臨みました。受験票の写真の髪の毛は青色でした。
学習計画書
学習計画書の形式は自由です。そのため好きなツールを使うことが出来ます。俺は org-mode で作成して org-babel を通して Tectonic で組版しました (Emacs ユーザーなので)。管理は GitHub で行いました。
2024 年の 11 月から書き始めました。最初はどのような構成・書き方にすべきかがわからなかったので KLiS のフォロワー複数人から実際に合格の際に用いた学習計画書を送ってもらいました。
指導教員に添削いただいたのは 5 月からで、6 月の提出期限のギリギリまで推敲作業をやっていました。提出日の前日については朝から夜まで研究室にこもっていました。計画性がない。
指導教員に学習計画書の初稿を見せたところ、「これは事実の列挙でストーリーがなくて面白くない」と言われ、学習計画書には「なぜ KLiS を志望するに至ったか」というストーリー性が必要であることを実感したので盛り込みました。
学習計画書では自伝を著そう!
最終的な Commit 数を調べたら 36 commits で、文字数は約 20000 文字、ページ数は 15 ページでした。
学習計画書の構成 はこんな感じ:
はじめに (1/3 ページ)
学習経験・実績 (10 ページ)
高専入学まで (生い立ちを書いた)
高専の授業で学んだこと (役に立ってなくても立ったふうに書きましょう)
学内での活動 (4 つくらい)
研究
基礎研究 (4 年次)
卒業研究
課外活動
労働プログラミング
OSS 開発
3D モデリング
編入後の学習計画 (5 ページ)
希望する主専攻
履修計画
前提 (司書資格がほしい・大学院に推薦されたい)
履修したい科目 (前提を踏まえて取る)
志望研究室
課外活動 (サークルとか)
おわりに (1/3 ページ)
学習計画書に記述する情報は、(自身の情報・経験を除いた事実については) ある程度間違っていてもよくて、情報を収集・整理できるということをアピールするのが重要だと思います。
例えば、履修計画については KdB っぽいなにかで組みましたが、2025 年のものを参考にできるだけで 2026 年に開講される科目がどうなっているかわかりませんからね。
「志望の動機」
様式を見ると、学習計画書とは別に「志望の動機」を提出する必要があることに出願 3 日前くらいに気づきました。
手書きなのが面倒だなと思いながら、学習計画書に書いた志望動機を募集要項に合うように再構成しつつ 30 分くらいで書きました。一発書きでいいと思います。
出願書類の提出
出願受付期間は 6/2 から 6/6 必着 (消印不可) でした。出願書類の印刷の直前に読んでいた要項が別の学類のものであることに気づき、指導教員に呆れられました。
6/4 の夕方、郵便局の窓口から速達・簡易書留で出したにもかかわらず、「到着は 6/6 になる」と言われてしまいました。この日の前後に日本郵便が運送事業の許可取り消しを受けるというニュースが入ってきており、もしかしたら必着にも関わらず届かないのではないかというストレスがすごかったです。
指導教員が「最近の郵便は質が下がった!」と訴えていました。(俺には質が高かった時代はわからないが......)
「届いたか否かわかるまで忘れよう」ということになり、1 万円くらいのコース料理を奢っていただきました。

6/6 は耳鳴りが鳴り止まなかったです。(6/7 に耳鼻科に行ったら聴力に問題がなかったのでストレス性らしいです。こういった緊張に弱い人は気をつけてください......)
スライド
Canva で作りました。
KLiS にいるフォロワーとスライド発表が得意なフォロワーがいるので、スライドについてアドバイスをもらいました:
1 スライド / 1 目的 を厳守
スライドはあくまで「話の補助」ツール
画像を効果的に使おう
TL;DR を書く
スライドに記述すると冗長になる情報は付録につければいい
アドバイスを受けた後に見つけた、The Art of Slide Design という SpeakerDeck のスライドに、このような有益な情報が書いてあるのでぜひご参照ください。
学習計画書での反省もむなしく、結局受験前々日まで研究室の友人・指導教員と練っていました。
スライドの台本は作ったほうがいいですが、別に発表のときは忠実でなくてもよくて、スライドを見ながらグルーヴで話せるくらい練習することが必要だと思います。
ページ数は 33 ページでしたが、付録は使わなかったので実質 19 ページです。
スライドの構成 はこんな感じ:
自己紹介 (1 ページ)
志望動機 (1 ページ)
プレゼンの核となるテーマをデカい文字で書く
要は TL;DR
活動 (2 ページ)
学習計画書から 2 つ抜粋
卒業研究 (5 ページ)
志望動機 (1 ページ)
最初に提示したのと同じ
現在考えていること (5 ページ)
アイデア自体の説明
新規性の説明
技術的な詳細 (詭弁)
編入後の学習計画 (4 ページ)
筑波大学、特に KLiS で学ぶ必要性
どの研究室に入りたいか
進路として M 進を考えている
付録 (14 ページ)
受験前日
前日 (金曜日) からダイワロイネットホテルつくばに宿泊しました。高くなる前に母親がホテルを取ってくれていました。他学群の日程を見て日曜分も取ってしまっていたらしいですが、そのおかげでゆとりを持って過ごすことができました。

つくば駅に着いたのが 18 時くらいでした。TX の車内に高専生っぽい見た目の人間がいたので、ついていくとホテルがありました。
受験当日、試験時間に間に合わないと洒落にならない (1 敗)ので、道のりを下見しました。ホテルから試験会場まで 10 分しかかからないことがわかり、安心して帰還しました。

想定質問を考えるために学習計画書とスライドを Gemini 2.5 Pro と ChatGPT o3 の 2 つに投げたら、前者のほうがよい出力を出してくれたので前者中心で対策しました。
図書館情報学についての質問を想定し、スライドに書いた「所属したい研究室」の関連分野については『図書館情報学を学ぶ人のために』を読み込み、答えを引っ張り出せるようにしておきました。
受験生は 8:30, 10:30, 12:30, 14:30 開場の 4 グループに分けられていました。俺は 3 グループ目 (12:30 開場) だったので、夜更かし OK と判断してホテルの足つぼマッサージ機を無限稼働させつつ、暖かいお茶を飲みながら AM 2:00 くらいまでスライドの発表練習を行って寝ました。
受験当日
朝
あまり寝られず 8:30 くらいに起き、部屋でプレゼン練習を少しやったあとに朝食ビュッフェに行きました。母に「朝食ビュッフェ券をつけたから提示しなさい」と言われたものの、そのようなものは発行されていなかったのでフロントにて 1000 円くらい払って発行してもらいました (これは Agoda が悪そうだから、Agoda で予約はしないほうがいいかも!)
朝食ビュッフェには、明らかに筑波大学の受験生みたいな風貌のやつが 1 人いました (彼が KLiS の受験生かはわかりませんが) 他の客は子連れであったり、単独の老人であったりと明らかに受験生ではなく、意外でした。

試験会場まで
12:00 くらいに試験会場につきましたが、12:30 開場は全然大嘘でした。
中々開場しないので、スライドを読みなおして時間を潰します。真夏の 7/12 の日中にスーツを着ているゆえ、大量に汗をかいてしまって最悪でした。汗ふきシートを持っていきましょう。
ベンチに座っているとフォロワーに「ベンチにもしかして座っていますか?」と言われて一方的に捕捉されたあと激励を受けました。顔を出して名乗ってくれよ......
12:50 前後に試験会場の中に入りました。
待合室
講義室が待合室になっていました。待合室にて見た俺以外の男性受験者全員が短髪の黒髪に切りそろえられていました。(少なくとも俺のグループにおいて) 男性の長髪は俺だけだったみたいです。
俺より後ろの番号のやつが「AI を活用して教育に関心を」みたいな内容でスライドを埋め尽くすくらいにびっしり書いていて、AI 活用クンだなと身構えていました。
待合室内でのスマホの使用は禁止でした。しかし、ネットワークを切断した PC のみは許可らしいです。この条件を完全に忘れており想定質問を見られず、しんどかったです。オフラインで見られるようにしましょう。
12:50 に試験会場に入ったのに、受験番号がグループでも最後の方だったので、14:00 くらいに呼ばれました。緊張して無限に水飲んでたせいで 10 回くらいトイレに行ってしまった。
俺と一緒に面接に呼ばれたのが AI 活用クンでした。
面接
1 人 30 分の面接があり、スライド発表に 10 分、質疑応答に 20 分という形式になっています。
受験官は 3 人いらっしゃいました。男性 2 人と女性 1 人という感じで、年配の男性の受験官が真ん中におり、両翼に若い男性受験官と年配の女性受験官という感じでした。最初に本人確認を行うのですが、下 2 桁を述べるだけでよかったです。
年配の男性受験官に 「あなたが学習計画書に書いた内容を受験官がすべて理解している・知っているわけではないことに留意してください」 と言われ、面接がスタートします。
(これはつまり、 理解しているかはともかく学習計画書はしっかり目を通しているよという表明 であると思います。KLiS にいる友人の事前情報によると「ちゃんと読んでいる」ということらしいので)
スライドを見せるために PC を接続したら、ぼっち・ざ・ろっく!の壁紙が写って恥ずかしい。後でスライドを見て質問ができるように、受験官の方々にスライドを配布しました。
前日まで練習したもののスライド時間をちゃんと削れている自信がなくて、15 分くらい喋った気がします。
KLiS の編入体験談を見漁って得た傾向として、「質問の導入で褒められたら合格する」というジンクスがあります。しかし、褒められずすぐに質問が始まったため不安でした。
質問された内容は以下です。
年配の男性受験官からは、スライドで述べた「入学後に研究したいこと」について質問をされました。学習計画書には大学に入ってからやりたい研究について何も書いておらず、これを補足するための情報として書いただけで、特に深い意図はなかったのでかなり掘り下げられて狼狽しました。
受験官「弊学に入学したあとに研究したい内容について、スライドからでは理解ができなかったので再度説明してほしい」
キュレェ「(3 分くらいでスライドとほぼ同じ説明をする) 」
受験官「それって (既存の手法) でよくないですか ?なんの意味があるわけ?」
キュレェ「(詭弁)」
体感的には最も質問時間が長かったです。"圧迫" ロールすぎる。
次は、年配の女性受験官からでした。
受験官「その研究にて、データをどのように相互に紐づける (ラベリングする) のか、コンピュータにはあまり詳しくないので教えてほしい」
キュレェ「(詭弁)」
受験官「なるほど!よくわかりました」
詳しい内容はあんまり覚えてませんが、これも想定質問になかったので即興で答えました。特に圧迫されたわけではなく、あっさり 1 つの質問で終わったのでなんの印象もないです。
最後は、若い男性受験官からでした。
受験官「研究したい内容にてどのように LLM にデータを食わせるの?僕が思いつく限り 3 つの手法があると思うんだけど?」
キュレェ「3 つの手法ってなんですか?」
受験官「それを言ってしまうとダメだから......w、わからないならいいです。話を変えますね」
受験官「そもそも RAG とはどういうものか理解している?僕は一応専門家なので、これについてはどれだけ答えてもらってもいいですよ」
キュレェ「検索ベースではなくて、ベクトル空間上に情報を配置して意味ベースで情報を取ってくる......みたいな感じですよね?」
受験官「そうです」
受験官「大学に入ってから学習したい内容の中に「メタデータ」があったと思うんだけど、それが研究したい内容とどう役立つのか、その関連性が伝わらなかったので具体的に教えてほしい」
キュレェ「あー、えーっと......(詭弁)」
受験官「最後に、あなたの強みはなんですか?」
キュレェ「あ、あの、学習計画書にもある通り (自身の経験を要領を得ないまま話す) 技術を、キャッチアップすることです。これが得意です」
高専での取り組みは学習計画書に過不足なく書けていたため、面接ではスライドで補足した部分を掘り下げられたのだろうと推察します。しかし、付け焼き刃で作ったスライドだったため、中身が伴っていませんでした。
学習計画書から内容が来ると考え、スライドは適当でいいだろうと思っていたのですが、スライドにのみ書いた「今後取り組みたいこと」についての質問ばかりされ、想定していた質問が何も来ず、全ての質問について詭弁を弄しました。
それゆえ、試験会場を退室するときの手応えのなさから不合格を確信し、肝が冷えたままホテルに帰りました。
夜
ストレスで気が滅入りそうだったので、忘れるためにフォロワーと酒を飲みに秋葉原に行きました。途中で他のフォロワーと合流し、そいつの友人 (会うのが 2 回目) のスマホを地面に叩きつけて画面を破壊したり、秋 Hub で喧嘩を売られたので叫んだら出禁にされかけたりと、紆余曲折あったのち解散して電車に乗ったものの、途中で謎の駅に降ろされて終電を逃しました。

途方に暮れていると、タクシー乗り場におじさんがおり、「終電を逃した仲間ですね」みたいな会話をしていると相乗りさせてくれるということになり、1 万円浮かせてもらえました。ありがとう。おじさん......。
俺くらいの息子がいるらしいです。人生の教訓的な話を俺も真摯に聞いて受け止めていたのだが、完全に起きたら忘れてしまった。話していて勇気が出たことだけは覚えています。
タクシーの運転手さんにも 100 円まけてもらったんですが、間違ってホテルから 1 時間歩かないといけない駅に降ろされたのでしんどかったです (その時はわからなかったんですが、研究学園駅だと思う)。
コンビニでタバコを吸っていたオッサンに道を聞きながら 4 時くらいにホテルに帰還し、次の日に大阪に戻りました。
合格発表まで
受験後 2 週間は毎日酒を飲んでいました。後に友人に聞いた話によると、当時の俺は本当に憔悴していたらしいです。
暴飲暴食 (主に蒙古タンメン中本 北極ラーメン のカップラーメン) の末、7/24 の合格発表の前日から胃腸炎と風邪の合併症みたいな感じで寝込んでいました。ストレスを受けないよう合格発表の時間まで寝ておこうと思っていたのに、緊張してろくに寝られず 9 時に起きてしまいました。
合格発表の時間である 10:00 を待ちます。そして 10:00 になっても合格発表が出ない。無限に更新していると 10:05 くらいにようやく掲示されました。おそるおそる番号を見ると、一番最後に 638029 がある!
脳汁がすげえぜ!というか俺より後ろが受かっていない!?AI 活用クン!?w
受験の際にお世話になった方々に連絡し、父親が療養のために物を買ってきてくれた際に合格した旨を伝えました。この後、仕事から帰ってきて少し不機嫌な母に伝えると、即座に上機嫌になって祝ってくれて面白かったです。
(気分が良すぎて判断能力がなくなって受験番号を貼ったものの、明らかなリスクだから合格確約期間が終わるまでは貼るのは控えた方がいい!)
合格発表後
編入ガイダンス
8/25 に編入者ガイダンスがありました。ここでは単位認定を申請する際に気をつけるべきことを教えてもらえるんですが、これは高専生向けというよりは専門学校生向けだと思います。
高専生向けに有益な内容は
単位認定の申請書類を添削する
放送大学で単位を取っておいてね
筑波大学の授業番号のルールを教わる (これはガイダンスではなく、面談の際に聞いた)
という感じでした。
俺の受験を担当してくださった男性受験官がガイダンスをしてくださったのですが、この方は『図書館情報学を学ぶ人のために』で寄稿していらっしゃる先生でした。(多分他の先生もそう)
逆に本に書かれている内容については付け焼き刃になってしまうので、質問として聞かれなくて良かったです。
放送大学への出願
情報リテラシー (両方)
情報数学 A
専門英語 A
専門英語 B
の単位に対応する科目を取っていなかったので、これらを取得するために放送大学に申し込みました。
部屋探し
編入試験で合格した場合は、一般の方々と違って部屋探しが早くできるというアドバンテージがあります。俺は 11 月の末くらいに家が決まったんですが、もっと早く決めてもいいかもしれません。
KLiS の場合は、主に筑波大学の 春日エリア に住んでいる方が多いとされています。このエリアの周辺で部屋を探すといいかもしれません。
部屋探しに際してはウォークやスーモ、ライフルホームズを活用しました。
まとめ
合格するためには、試験を受ける必要があるらしいです。